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主要天体の位置 「おとめ/土星」から「てんびん/土星」へ

主要天体の位置 「おとめ/土星」から「てんびん/土星」へ

2009年10月31日から2012年10月6日まで

2010年の強力で、建設的な天体のサインの移動は、土星が「てんびん」に出たり入ったりしながら、「おとめ」に戻り、その後、再び「てんびん」にサインインすることです。土星は、2009年10月31日に、最初に「てんびん」に入りました。2010年4月8日に、「おとめ」に戻のますが、再び2010年7月22日から「てんびん」に入り、28カ月間、2012年10月6日まで滞在します。

「てんびん」の土星は、占星術的に、高揚の位置にあたりますから、そのために強力で建設的であると見られます。とある国の最高裁判所で著名な新しいメンバーが任命され、彼らが正義と公正の評価と実績を得ると想像してみるとよいでしょう。彼らは重要な事例を通して、将来の重要な法律の制定に関わる機会を持つでしょう。やがては、その国の法律を制定する立場につき、長年にわたって、その国に影響を与えるでしょう。そして、これらの決定は大多数のひとにより承認されるでしょう。

それでも、この尊敬、成熟、知恵によって承認を得るのは容易ではありません。冥王星の土星に対する270度のスクエアは、3回起きます。2009年11月16日、2010年2月1日、2010年8月21日です。土星の「てんびん」へのサインインは、正義を表しますが、それは批判され、挑戦を受ける危険性があります。

指導者は、対立する見解を考慮せず、自分に有利な正義と公正の大義名分をもって、誰にでも自分の見解を押しつける誘惑に駆られます。実際、最悪の場合では、「てんびん」の土星が、「やぎ」の冥王星とスクエア(90度)になると、自分にとって敵だと思われる人物は誰でも排除して、自分に都合のよい法律を作ることを示唆します。当事者が成熟と知恵をもってこの問題を扱えば、正義について、コンセンサスを得るでしょう。そして歴史はこの人物を強力なリーダーだと判断するでしょう。

土星は、3回、「てんびん」の0度を通過します。2009年10月31日、2010年4月8日、2010年7月22日です。「てんびん」は、黄道12サインの真中です。それは、「おひつじ」の0度から始まる、360度の黄道の、180度に位置しています。まさに、これは真中であり、このチャートのもっともバランスのとれた位置であり、問題のすべての面を視るのには絶好のポイントです。また、この位置は、当事者がコンセンサスを得て行動を起こすことができるか、あるいは、麻痺状態で優柔不断になってしまうかの分かれ目でもあります。

前回、土星が「てんびん」に滞在したのは、1980年9月21日から1982年11月29日までと、1983年5月7日から1983年8月24日までです。1980年9月22日には、イラン・イラク戦争が勃発しました。この年の12月12日には、日本の自動車生産台数が世界一になりました。1981年には、ロナルド・レーガンがアメリカ大統領に就任し、レーガノミックスを発表します。この年、世界最初のAIDS患者が確認され、イスラエルが、イラクの原子炉を爆破し、文化大革命が完全否定されました。1982年には、2月8日にホテルニュージャパン火災が、2月9日には、日本航空350便墜落事故が起こります。500円硬貨が発行され、「森田一義アワー 笑っていいとも!」の放送が開始されました。11月27日には、第一次中曽根内閣が発足しました。1983年は、5月9日にローマ教皇ヨハネ・パウロ2世が、ガリレオ・ガリレイに対する宗教裁判の誤りを認めました。6月には、参議院議員選挙・全国区で初めて比例代表制が導入されました。7月には、松山事件の再審開始と、免田事件での無罪判決が下りました。8月12日には防衛庁(当時)がパトリオット・ミサイルの導入を決定し、8月21日にはベニグノ・アキノ氏が暗殺されました。

レーガン政権の指導力は、アメリカ国内、そして、世界で尊敬されました。もっとも影響力があり、かつ尊敬された過去一世紀のアメリカ合衆国大統領は、フランクリン・D・ルーズベルトと、ロナルド・レーガンであったと言われています。フランクリン・D・ルーズベルトが大統領であったのは、「おひつじ/天王星」の時期でもありました。オバマ大統領も、同様の尊敬を受ける可能性はあります。もちろん、「うお/天王星」、「おとめ/土星」の時期に、オバマ氏が大統領に選出されたことについて、留意する必要があります。これは、ハーバート・フーバー、ジミー・カーターの選挙の時と同じ配置なのです。最大の危機に直面し、熟考の末に決断した行動でもって、今日の危機的状況を解決するか、怠惰と優柔不断で問題を先送りにして、問題をさらに大きくするか。オバマ大統領は、このいずれのタイプの大統領にもなる可能性があります。

「てんびん」の土星は、愛されることを熱望するか、あるいは、少なくとも受け入れられて尊敬されることを熱望します。一方、土星が「てんびん」に位置すると、「十分ではない」という感覚が生じる領域があります。それは、何かが不足しているという感覚であり、重要なものです。

「てんびん」は、承認、同意、提携、愛について、精神的に、非常に強く渇望するサインです。土星が「てんびん」に位置する時は、権限のあるポジションにいるひとびとが、受け入れられ、尊敬され、愛されたいという願望を強く抱きます。そのため、世界の多くの指導者たちの行動は、愛や承認や尊敬などの分野で、「十分でない」という感覚の影響を受けます。賢い指導者たちは、大衆の行動に対して、一定量の理解と尊重、同意を示します。そのために、聞き上手なまとめ役となります。

「おとめ」の土星が、労働者の闘争と困難に光を当てることも、この配置による社会的な影響の一つです。失業率の増加と、賃金の低下で、この困難は、さらに増大するように見えます。欧米における金融機関と投資会社の役員のボーナスは、2009年には、史上最高額でした。それは、一般のひとびとの税金が、金融機関を救済するために使われた1年後でした。労働者、中流階級と、企業の幹部との収入格差がもっとも広がったことが表面化したのは、金融機関の役員たちが排除されたためです。皮肉にも、このことで、不釣り合いの偽善が証明されてしまったのです。アメリカにおいては、不良資産救済プログラムのかたちで、納税者緊急援助金を受け取るという、金融機関内部の経営陣への過剰なまでの補償は彼らの補償スケジュールを調整する監督者を登場させました。この、政府から任命された役人は、金融機関(冥王星が、再び、潜在的な利害の対立と合致する「やぎ」に滞在している)と、表裏一体の関係にあります。そして、金融機関の経営陣の報酬を調整します。誠実さと潔癖さにかけては、一点の曇りも許されない人物でなくてはなりません。給与監督者と任命権者のオバマ大統領にとって、唯一の失策は、猛烈な反発に悩まされたことです。政府による任命を受けた立場の人物であれば、誰でも、その仕事をやらざるを得ないでしょう。自分の決定が、金融機関の管理に影響を及ぼすことになったとしても。これは、起きるべきして起きた、倫理的な問題です。一体、誰が、この監督者を監視するというのでしょうか。管理下の投資会社や、銀行の経営陣が、役員報酬の支払い額を監督者に報告するとき、果たして、どういうことが起こるでしょうか。「利害の対立」をめぐる、この二つの立場の境界線は、ほやかされ、混乱させられ、ごまかされることになりそうです。多くのひとが、金銭と権力と貪欲が絡んだ誘惑に弱いために、このようなことは、常に起こり得ます。

土星の「おとめ」から「てんびん」への移行を総括するとこうなります。

この移動は、社会的な不公平感の高まりを示し、一般人と、企業幹部との格差は、一層拡大することになります。これは、階級闘争のベースとなり、企業と銀行が、労働者階級に対して、ことに、失業者に対して、より敏感にならなければ、ある種の大革命に発展するかもしれません。一般人が、生き残るために、あるいは、収入を維持するために、もがき苦しんでいる一方で、企業の幹部のサラリーとボーナスを増やし続けることはできません。「てんびん」の土星が、「やぎ」の冥王星とスクエア(90度)になるので、この階級間の不平等は、縮小してくるでしょう。そして、この、格差の縮小は、今後14年ほど続くでしょう。しかし、再びここで問いを投げかけましょう。このトレンドは、政府も含めた企業、金融界の指導者たちの選択によってもたらされるのでしょうか。あるいは、貪欲な指導者たちによってもたらされた不平等に対する、民衆の怒りによってもたらされるのでしょうか。

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